園芸おもしろ豆知識

園芸おもしろ豆知識

2014年

すす病に注意を(2014年12月号)

 ツバキやモミジ、カンキツ類の葉やサルスベリの幹や枝に、黒いすす状のものがびっしりついている、こんな経験をされた方も少なくないと思います。これは「すす病」といって、日当たりや風通しの悪いところに発生しやすく、著しく美観を損なわせます。すす病の原因は、アブラムシやカイガラムシといった害虫が寄生することです。これらの害虫の排泄物を栄養源にしている菌(カビ)が繁殖して起こる病気で、黒く汚れたすすは薬剤を散布してもなかなか落ちません。葉が茂りすぎていたり、日陰だったり、風通しが悪いと発生しやすくなるので、茂りすぎた枝や葉を剪定して(間引いて)、風通しや日当たりを良くしましょう。
また、発生源であるカイガラムシなどの害虫は見つけしだい、数が少ないうちは手袋をした手で取り除いたり、使い古しの歯ブラシやタワシなどでこすり落とします。手が届かないくらいに木が大きかったり、小枝の先までびっしりと付着している場合は、12~2月の間にマシン油乳剤(25~50倍液)を月1回のペースで散布するとよいでしょう。

ちょっと早い冬支度(2014年11月号)

11月に入ると、少し早いようですがクリスマスの準備が始まります。
自然の素材を使ったリースを作るため、飾りようの素材を集め始めます。ナンキンハゼやシャリンバイ、ガマズミ、ツバキ等、様々な植物の実をおすそ分けしてもらいます。夏に公園を彩ってくれた花もドライフラワーになって登場します。
ところで、クリスマスリースの意味をご存じですか?リースが「輪」であるのは、「はじめも終わりもなく永遠に続く愛」を表し、針葉樹の葉には殺菌、抗菌作用があることで「魔除け」、赤色の実は「太陽の炎」の意味があるのだとか。その他、松ぼっくりや姫リンゴなども「収穫」の象徴だそうです。なにはともあれ、モミの葉の香りに囲まれながら1年間の感謝とこれからの幸せを苦ってリースを作るひとときはとても楽しいものです。
リースに限らず、暮らしの仲に植物を取り入れてみると、とても癒されます。特に秋は、花だけでなく紅葉した葉や実など季節を感じる素材がたくさんあるので、秋を探しに出かけてみてはいかがでしょうか。

コンテナが割れてしまったら(2014年10月号)

 素焼き鉢や駄温鉢、洋風のテラコッタなどは、年度を焼成して作られるため、壊れやすいという欠点があります。それはなんとなく分かっていても、自分が気に入っていたものほど割れてしまうと本当にがっかりしますね。
鉢の一部が欠けたり、こなごなに割れていなければ、陶器用の接着剤でていねいに修復すると、その後も使用することができます。
元通りにならない場合でも、すぐに捨ててしまわずに、何か再利用できないか考えてみましょう。例えば、寄せ植えなどで使っていたおしゃれなコンテナであれば、思いきって花壇のなかで使ってみませんか?割れた鉢を半分ほど土に埋めて、その中へ鉢からこぼれるように植物を植えると花壇の素敵なアクセントになります。
ほかにも、5cmほどのかけらに割って、庭の立水栓の水受けに敷きつめると、雰囲気がぐっと良くなり、水はね防止にもなります。また、小さいかけらはネットに入れて、鉢植えのゴロ土の代わりに利用できます。
割れた縁の部分や、とがった箇所は、サンドペーパーを軽くかけておくと、見た目も良く安心です。

「植え替え」作業の落とし穴(2014年9月号)

鉢植え園芸で、かならず行う作業が「植え替え」です。植物の種類や、植えられている鉢の大きさによって毎年行うもの、1年おき、あるいは2年おきとさまざまです。鉢植えでは「鉢」という限られたスペースで、古い根と新しい根とが重なり合い「根詰まり」という症状があらわれ、それを放っておくとやがて根腐れを起こすことになります。
植え替えを行うとき、古い土(根鉢)や古い根を少し落として、今まで植わっていた鉢より一回り大きな鉢に新しい用土で植え替えをしますが、このときかならず地上部の枝葉も少し切り落としておく(剪定する~ことが必要です。根を切られることで一時的に水分の吸収力が弱まるため、枝葉をそのままにしておくと地上部と地下部のバランスがくずれるので、せっかく植え替えをしてあげても、逆に下部が弱ってしまうということもあります。古い土や根を三分の一くらい落としたときは、枝葉も三分の一くらい減らすつもりで整理していくことを心がけて植え替え作業を行ってみてください。

サツマイモの花を見たことがありますか(2014年8月号)

5月のイベント「いもほりワイワイ」で、里山農園にサツマイモの蔓を植えました。参加者と里山ボランティアで畑を耕し蔓を植え、立派な芋畑が出来上がりました。サツマイモが出来上がるまでには蔓返しや摘芯作業、草抜き等管理が必要となります。作業が大変な中にも、気持ちをほっとさせてくれることがあります。それはめったにみることの出来ないサツマイモの可愛らしい花に出会ったときです。花の時期はだいたい10月中旬ごろです。
サツマイモの花はアサガオの仲間で短日植物です。昼の時間が短いときに花が咲くのですが、サツマイモの育つ夏は昼の時間が長く、なかなか花を咲かすことが出来ないそうです。ちなみに里山センターでは、昨年3輪のサツマイモの花が咲きました。今年もみられるとよいですね。

コスモスの育て方(2014年7月号)

 庭先でコスモスを育てている方もいるかと思います。こぼれ種で生えてきたものは茎を軽く切り戻しておきましょう。自然に任せておくと、開花する頃には伸びすぎて茎が倒れてしまうことがあります。
 コスモスは乾燥した気候を好みます。多湿になると病害虫が発生しやすくなるので、水やりは控えめにします。肥料も生長にあわせて加減して与えましょう。
 種まきは7月中旬までに行えば十分間に合います。これからコスモスを育てたいという方は早速種まきをしましょう。コスモスは短日植物(日照時間が短くなると開花する植物)なので、種を早く蒔いても遅く蒔いても秋には花が咲きます。今の時期から育てると草丈があまり伸びずに花を咲かせることができるので管理が楽に済みます。来年もコスモスを育てたい方は遅まきがお勧めです。

アジサイの花色(2014年6月号)

 雨に似合う花といえばアジサイがあります。庭に植えている人も多いかと思います。
 アジサイは開花が進むにつれて、白から淡青色、青、赤紫色へと花色が変わることから七変化と呼ばれることがあります。
 赤色のアジサイを植えたのに花が赤紫色に変わってしまったという話を耳にします。これは土壌の酸度によっても花色が変化するからです。品種にもよりますが、土壌が酸性であれば青色、アルカリ性であれば赤色に変化します。日本の土地はもともと酸性土壌であるため、赤色品種のアジサイを庭に植えると次第に紫かかった色(赤紫色)になります。鉢植えでも根酸(根から出る酸)の影響で土は次第に酸性になり、同様なことが起こります。
 鮮やかな赤色を維持するには石灰を施し、土をアルカリ性に傾けるとよいです。なお紫色のアジサイは酸性土壌で鮮やかな色が出るので、石灰を施すと逆効果になります。紫色のアジサイは日本の風土に合った花木といえます。

摘芯(てきしん)と切り戻し(2014年5月号)

 タネをまいたり、さし木をして育てた苗(ペチュニア、サルビア、キクなどの枝分かれをしてたくさんの花を咲かせる種類)は、そのままで育てると1本のままでまっすぐに伸びていき、種類によっては枝分かれせず、ひょろひょろとした花つきの少ない貧弱な株になってしまいます。
 そこで、成長が盛んな時期(5~6月)に新しく伸びる芽の先端部を摘む「摘芯」を行いましょう。本葉が7~8枚出始めたころに、先端部の芽を指やハサミで摘み、さらに新しく伸びてきたわき芽も葉が3~4枚になったころ同様に摘芯すると、どんどん枝数が増えていき、ボリューム感のある株になります。
 ゼラニュームや四季咲きベゴニア、マーガレットなどのように長く花が咲き続ける草花は、放っておくと茎が伸びすぎて花つきも悪くなってきます。このような株は、思いきって全体の2分の1から3分の1くらい切り詰めましゅ。こうすることにより、新しく芽が伸びてきて、さらにボリュームのある株に仕上がります。このような作業を「切り戻し」といいます。切り戻しを行うときは、葉または新しく伸び始めているわき芽のすぐ上で切りますが、株があまり大きくなっていないものは、伸びすぎた茎の先だけをカットする程度にとどめておきましょう。

芽吹きを楽しむ「モミジ」(2014年4月号)

 日本の秋を彩る植物の代表といえば”モミジ”を思い浮かべる人が多いことでしょう。しかし、”モミジ”には、一年を通してたくさんの魅力が隠されています。秋の紅葉が静かで透き通った美しさであるのに対し、春の芽吹きは、日に日に移り変わる華やかな色彩とともに、新葉が展開する動きのある美しさです。葉の色も淡い黄緑、黄色、濃い赤色など、一枚の葉の中で美しさが変化していきます。また、枝から小さな芽が芽吹き、赤ちゃんが手のひらを広げるように柔らかく開いていくその様子には、秋には感じることができない魅力があります。

 モミジは鉢植えでも楽しむことが出来るので、早速植えてみてはどうでしょうか。鉢植えにする苗は、ポット仕立てで、樹高20~30cm程度の苗が適します。鉢に1本植えて楽しむほか、葉の色や形の異なる品種を数種類アレンジして植え込んでも楽しいものです。

「ペットボトル」の活用法(ペットボトルで植え替えの回数を減らす)(2014年3月号)

鉢の植え替えの作業を軽減したいと思われている方も多いのではないでしょうか。ペットボトルを使って植え替えの回数を減らす方法を紹介します。鉢植えは1~2年に1回植え替えが必要です。現在植えている鉢より1まわりか2まわり大きな鉢とからのペットボトルを用意します。ペットボトルは8号鉢であれば500mlを2本、9号鉢は1リットルを2本、10号鉢は1リットルを3本が目安です。

ペットボトルには植え替え用土と同じ土を入れます。ペットボトルの蓋はしておきます。鉢底にゴロ石を5cm程度敷き、ゴロ石にペットボトルの先を差し込み、鉢の側面につけます。古い土と根を取り除き根鉢を半分くらいにした株を植え込みます。用土は植物の種類にもよりますが、赤玉土(小粒)を7,腐葉土3の配合土に緩効性肥料が入った土がおすすめです。1~2年後にペットボトルを抜き、抜いた穴の底に2cmほどゴロ土を入れ、ペットボトルの土をいれます。これを繰り返すことにより植え替えの回数を半分に減らすことができます。

観葉植物が弱っていませんか(2014年2月号)

 熱帯育ちの観葉植物(寒さに弱い)にとって最も厳しい季節になりました。朝起きてみるとぐったりしていることはありませんか。そうならないためには、自分が育てている植物がどの程度まで寒さに耐えられるのかをあらかじめ知っておく必要があります。
 最低温度が5℃程度まで耐えられる植物であれば、室内に入れておくだけでよいのですが、10℃以上必要な植物であれば、保温対策が必要です。10℃以上必要な植物にはサンスベリアやシンゴニウム、ポトスなどがあります。夜間に植物を段ボールや新聞紙で覆ったり、断熱性のある発砲スチロールをかぶせたりするとよいでしょう。
 夜間の窓際近くは一番冷える場所でもあるので、気をつけてください。暖房機の吹き出し口近くに置くのもよくありません。乾燥により水分が奪われ、弱ってしまう原因ともなります。また、暖房が入った部屋は湿度不足になりやすいので、霧吹きなどで葉水をあげてくださいね。

”午年”にちなんだ植物~アセビ~(2014年1月号)

今年の干支は”午(うま)”ですね。馬にちなんだ名前の植物は比較的多く、馬酔木(アセビ)、馬の足形(キンポウゲ)、馬食わず(仙人草)、馬の鈴草などがあります。

有名なのは、庭木や公園樹としてよく植えられる「アセビ」ですが、名前の由来をご存じですか?枝葉に「アセボトキシン」という有毒成分を含んでいて、馬が食べると酔って足がなえることから「足癈(あしじひ)」と呼ばれ、しだいに変化して「あしび」そして「あせび」となったそうです。漢字の「馬酔木」もその由来によります。かつては葉を煮出して殺虫剤としても利用されていたそうです。

アセビは、ツツジ科の植物で山で自生しているものは1.5mから3.0m位になりますが、庭や公園では50cm前後の低木として植えられます。常緑樹で樹高も低木としては高い方なので、植栽スペースの骨格として適しています。 花は3月頃から白色やピンク色のスズランのような壺型の花を鈴なりに咲かせます。花後は実を結ばないように花穂を付け根から早めに摘み取ると、樹勢が落ちないのでよいです。また7月から8月には翌年開花する花芽がつくので花後すぐに剪定しましょう。

「池水に 影さへ見えて 咲きにほう  
  あしびの花を 袖に扱入(こき)れな」

万葉集にも詠まれており、古くから日本で親しまれている花木です。山や公園でもよく見られますので、春の散策の際にでも探してみてくださいね。

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