今年の干支は酉。トリの名前にちなんだ植物には、サギソウ、トキソウ、クジャクソウ、ホトトギスなど数多くありますが、年賀状に多く登場するニワトリにちなんだ植物にケイトウ(鶏頭)があります。
赤いベルベットのフリルが雄鶏のトサカによく似ていることが名前の由来です。色鮮やかな花色が印象的ですが、実は花のように見える部分は茎が変化したもので、実際の花はとても小さくその下に密生しています。赤や黄、オレンジ、ピンクなど花色が多く、高温多湿の日本の気候によく適応するので夏から秋にかけての花壇を彩る代表的な草花です。
昔からお祝い事の装飾品、庭の下草として利用されてきたヤブコウジ。丘陵地のやや乾いた林下や藪陰などで普通に見ることができます。冬も枯れずに緑を保ち、美しい紅色の果実をつけるため縁起がよいとされ、センリョウ(千両)、マンリョウ(万両)に対して十両と呼ばれ、正月飾りに用いられています。『万葉集』にも「山橘(やまたちばな)=ヤブコウジの古名」として、この実の美しさが詠まれています。ヤブコウジが園芸植物として栽培されるようになったのは江戸時代からで、寛永年間(1797年)のころには約50品種が作り出されていたとされます。また、明治20年代にはヤブコウジの投機的な大流行が起こりました。特に新潟県を中心にこの流行は過熱状態になり、最も高かった時には一鉢が現在の価値に換算して2000万円以上で取引されていたそうです。そのため、新潟県の財界や産業界が一時大混乱をきたし、県令を発布してヤブコウジの売買を禁止して熱狂する民衆を取り締まったという歴史が残っています。
最後に、落語「寿限無(じゅげむ)」の一説に出てくる「やぶらこうじぶらこうじ」はこのヤブコウジだとされています。
夏の間ベランダなどに出していた観葉植物はそろそろ室内に取り込む季節です。天気予報の最低気温をチェックして、12度前後になったら早めに室内に取り込みましょう。
コーヒーノキなどの寒さに弱い種類は15度前後が取り込む目安です。室内での置き場は、日中はできるだけ暖かい窓辺などの場所に起きます。日差しのない夜間は、窓辺では急に温度が下がるので部屋の中心に移動します。夜間は暖房も止めてしまうので温度の低下に注意しましょう。
本格的な冬になったら、寒さに弱い種類には夜に毛布をかけるなど、保温もあわせて行いましょう。また、低温期は生育を停止するので肥料は必要なく、もし鉢土の上に置き肥が残っていれば取り除きます。
ムラサキシキブは秋に紫色をした実をつけます。その実はまるで宝石を散りばめたように光り輝いて見えます。
以前は「ムラサキシキミ(紫重実)」と呼ばれていました。「重実」とは実が重なり合ってつくという意味です。
その後、「ミ」が「ブ」へと転訛して「ムラサキシキブ」となったとされています。優美な紫色の実を平安時代の女流作家紫式部に例えたと考えられています。
紫式部は、源氏物語の作者として有名です。優れた才能を持ち、幼少の頃から難解な漢文を読みこなしたという逸話もあります。その才能はまさにムラサキシキブの実のように光り輝いたものでした。
「大事に育てている植物が弱ってきたので、植物を抜くと土の中から白い幼虫がたくさん出てきた」そんな経験をされた方は多いのではないでしょうか。それはコガネムシの幼虫です。コガネムシの幼虫は根を食べて植物を弱らせます。そのため植物を触るとグラグラしたり、すぐ抜けてしまうので注意が必要です。
幼虫は「一匹いたら十匹はいる」と思いましょう。鉢植えの場合であれば、すぐに植え替えを行い、土の中にいる幼虫をすべて取り除いてください。花壇の場合には、土壌害虫に効く農薬も有効です。もし毎年発生して困るようであれば、成虫に卵を産ませないように地面を不織布で覆ったり、ごろ石(親指の爪大)を敷いてやるのも効果的です。
日本の夏の暑さは、人だけでなく植物にとっても厳しいものです。少しでも涼しく過ごせるようにしてやりましょう。
●庭木の夏越し
マルチング(バークチップなどで地面を覆うこと)することで、地温を調節し、水の蒸発を抑えることができます。感想が激しいときは、朝か夕方に水をたっぷり与えます。
●鉢植えの夏越し
鉢植えは乾燥しやすいので、樹木の下などの半日陰に移動させます。ベランダでは照り返しを軽減するため、花台やレンガで鉢を持ち上げます。水は、朝晩の涼しい時間帯に、鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えます。また大きめの鉢にすっぽりいれて二重鉢にすると、直射日光を防ぎ少しでも涼しくできます。
7月7日の七夕の夜には、願い事を書いた短冊や色とりどりの飾りを笹の葉に吊して、願いが叶うようお星さまにお願いします。その七夕飾りに使う笹竹についてですが、「タケとササは何が違うのですか?」と質問を受けることがあります。一般には、大型のものを「竹」、小型のものを「笹」と大きさの違いで呼び方が変わってきますが、植物学上はタケノコの皮が成長とともにはがれ落ちるのが「タケ」、タケノコの皮が成長してもはがれ落ちないのが「ササ」と分類されています。
話は変わりますが、七夕に”そうめん”を食べる習慣があることをご存じでしょうか。それは、そうめんが天の川や織姫の織り糸を連想させることからきているそうですよ。
梅雨の花の少ない時期に美しい花を咲かせるアジサイですが、毎年きれいに咲かせるためには正しい剪定が必要です。アジサイの剪定は花が終わった後、なるべく早く行います。これは、アジサイの花芽は秋につくられるためで、剪定が遅れると枝が充実せず花芽ができにくくなります。
花がひっくり返るようになったり、色褪せたりしてきたら花の終わりです。それを見計らって、花の咲いた枝を上から2~3節のところで剪定します。花の後に剪定できなかった場合、冬に剪定してもかまいませんが、込み合ったところを間引く程度にしないと花芽を全部切り落とすことになってしまいます。
ジンチョウゲ科の落葉低木で枝先が3本ずつに分かれていることから「ミツマタ」と呼ばれ、3月~4月に黄色の花をつけます。
日本では、和紙の原料として古くから栽培され、明治以降にお札の原料として中国地方や四国地方で栽培されてきました。
西大寺緑花公園では、林床花壇などで見ることができます。かわいい黄色の花とともに芳香もお楽しみください。
春分の日は、昭和23年に「国民の祝日に関する法律」により「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」と制定されました。この日を境に、夏至まで昼間が少しずつ長く、夜が短くなっていきます。
厳しい冬を越した生き物たちが活動を始め、草木が芽吹いて春の訪れを感じる時期でもあります。お出かけの際には、道ばたの小さな花や生き物たちとのふとした出会いを楽しみましょう。
寒さが厳しい中、梅やツバキが咲き始めると春の兆しを感じるのではないでしょうか。この時期の鉢花といえばシクラメンがあり、身近に置くと白やピンク色の花を次々に咲かせて美しいものです。しかし、シクラメンにカビが発生したり、花茎が伸びすぎて倒れたりしたことはありませんか。シクラメンは熱帯植物ではないので高温や多湿を嫌います。暖房の入っている部屋(昼間25度、夜間15度以上)においていると葉や花茎が伸びすぎて倒れたり、カビが発生しやすくなります。花を長持ちさせるにはよく日が当たり、少し肌寒い玄関などに置くのが理想です。植物にあった場所で育てて長く楽しみましょう。
冬の室内は暖房などで空気が乾燥し、湿度不足になりがちです。空気が乾燥していると、ノドが痛くなったり肌がカサカサしたりするように、植物たちも葉や茎などから水分が奪われるため、葉先から枯れ込み、ひどい場合には葉を落としてしまいます。また、膨らみかけているシンビジュームや鉢植えのウメのつぼみが湿度不足で落ちてしまうことがあります。このようなときは1日2~3回ほど、霧吹きで株全体(葉の表裏、茎など)に霧水をかけて湿度をあげてやります。水はうっすらと濡れる程度でよく、びしょびしょにかける必要はありませんが、少しぬるめの水(20度くらい)を使ってあげるようにしてください。
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2022/07/01(金) ~ | |
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